「AGA 費用」で検索して、余計に分からなくなった人は多いと思います。月1,500円と書いてあるページもあれば、年間30万円と書いてあるページもある。桁がひとつ違う情報が並んでいて、どれが本当なのか判断できない。この記事では、まずなぜ相場が分かりにくいのかを構造から説明して、そのうえでカウンセリングでそのまま使える5つの質問にまとめます。金額を暗記する必要はありません。聞き方さえ持っていけば、その場で自分の総額が分かります。
なぜAGAの費用は「相場」が分かりにくいのか
理由は3つあります。どれも読者の側の問題ではなく、制度と表示の問題です。
1. 保険が使えないので、価格を各院が自由に決めている
AGA(男性型脱毛症)の診療は、原則として公的医療保険の対象外です。いわゆる自由診療にあたります。保険診療なら全国どこでも点数表で価格が決まっていますが、自由診療にはその仕組みがありません。同じ内容でも、クリニックが値段を自分で決められる。 だから「相場」という一本の線が引きにくくなります。
2. 中身が違うものが、同じ名前で並んでいる
ひとくちにAGA治療と言っても、内容には幅があります。薬を1種類だけ使う場合と、複数を組み合わせる場合では、当然かかる金額が変わる。さらに注入や外用を加えるプランもあります。
ところが検索結果の見出しには、その区別がほとんど書かれていません。いちばん安い構成の金額と、いちばん手厚い構成の金額が、同じ「AGA治療の費用」として並んでいる。 桁が違って見えるのは、そもそも比べているものが違うからです。
3. 表示されているのが「初月」や「最安プラン」であることが多い
広告で目立つ位置に出ている金額は、初回限定の価格だったり、いちばん安い1種類だけのプランだったりします。嘘ではないのですが、2ヶ月目以降に払う金額とは別物です。ここを取り違えたまま話が進むと、後から「思っていたのと違う」が起きます。
費用を4つに分解すると見通しが立つ
金額そのものより、何にお金がかかるのかを先に押さえたほうが、話が早くなります。かかる費用は、だいたい次の4つに分かれます。
| 項目 | 内容と、目安の考え方 |
|---|---|
| 初診料・再診料 | 初回に3,000〜5,000円ほど。無料としているところもある。再診のたびにかかるかどうかは院によって違う |
| 検査費 | 血液検査などで5,000〜10,000円ほど。初回のみのことが多いが、定期的に行う方針の院もある |
| 薬剤費 | 毎月かかる、いちばん大きい部分。1種類だけなら月3,000〜10,000円程度、2種類の組み合わせで月7,000〜20,000円程度、3種類だと月15,000〜30,000円程度で案内されていることが多い |
| 通うための費用 | 交通費と時間。見落とされがちだが、月1回×1年なら12往復ぶんになる |
この分け方で見ると、年間の総額もざっくり読めます。1種類だけの構成なら年3万〜12万円あたり、2種類の組み合わせなら年8万〜24万円あたりが、公開されている料金表から読み取れるレンジです。ここに初診料と検査費が上乗せされます。
なお、これらの数字は各院が公開している料金表を集計したもので、どこかで決まっている公定価格ではありません。 目安として頭に置いておく程度で十分です。実際の金額は、これから紹介する聞き方で、その場で確認してください。
髪・清潔感が気になる人へ|まず"知るだけ"の無料カウンセリングをチェック※AGAの一般情報。相談だけ・無料の窓口を紹介/広告を含みますカウンセリングで聞いておきたい5つのこと
ここが本題です。多くの人は「いくらですか」とだけ聞いて帰ってきます。その質問だと、返ってくるのは月額の最安値です。それは知りたかった情報ではありません。
順番に聞いてください。1つずつ、答えを聞いてから次に進むのがコツです。まとめて聞くと、答えやすいものだけ答えて終わります。
質問1 1年続けた場合、合計でいくらになりますか
月額で聞くと安く見えます。比較できる単位は年額です。 初月だけ安い設定になっている場合も、この聞き方なら差が消えます。手元のメモに、この数字だけは書き留めて帰ってください。
質問2 その金額に含まれないものは何ですか
これが5つの中でいちばん効きます。「含まれるものは何ですか」ではなく、含まれないものを聞くのがポイントです。前者だと説明済みの内容が繰り返されるだけですが、後者だと再診料、検査の再実施、送料といった追加項目が出てきます。
質問3 途中でやめる場合、どうなりますか
まとめ払いや定期のプランでは、解約の条件が決まっていることがあります。返金があるのか、次回発送の何日前までに連絡が要るのか、違約金の設定はあるのか。始める前に、やめ方を確認しておく。 これは失礼な質問ではなく、まっとうな確認です。答えを渋られたら、それ自体が情報になります。
質問4 次に来るのはいつで、そのときいくらかかりますか
1年の総額が分かっていても、支払いのタイミングが分からないと生活の中に組み込めません。3ヶ月ごとにまとまった額が出るのか、毎月一定なのか。ここが見えると、続けられるかどうかを自分で判断できます。
質問5 支払い方法と、分割にした場合の総額を教えてください
分割の案内が出てきたときは、月々の金額ではなく手数料込みの総額を聞いてください。月々の負担は軽く見えても、総額が変わっていることがあります。医療ローンを使う場合は契約先が別会社になるので、そこも確認しておくと安心です。
「無料カウンセリング」の無料は、どこまでか
無料と書かれている場合、無料なのは相談と説明の部分です。医師の診察や検査に進んだ時点から費用が発生する構成が一般的です。
ここも、来院時に一度確認しておくときれいに整理できます。聞き方はシンプルで大丈夫です。
最初にこれを聞いておくと、話の途中で「いつの間にか有料の流れに入っていた」という状態を避けられます。相談だけして帰る、という選択も普通に取れます。説明を聞いたうえで何もしないと決めるのは、判断であって、時間の無駄ではありません。
聞きに行く前に、自分で決めておくこと
最後にひとつだけ。カウンセリングに行く前に、月々いくらまでなら出せるかを自分の中で決めておいてください。数字をひとつ、頭に置いておくだけで構いません。
これがないまま説明を聞くと、提示された金額が高いのか安いのか判断できず、その場の空気で決めることになります。逆に上限が決まっていれば、話は単純になります。上限を超えていたら、今日は決めない。 それだけです。
もうひとつ、判断を軽くするコツがあります。比較する相手を、自分の中に用意しておくこと。 月1万円が高いかどうかは単体では決められませんが、飲み会2回ぶん、あるいは美容室3回ぶん、と置き換えると、自分にとっての重さが分かります。他人の相場ではなく、自分の生活の中での相場で決めたほうが、後悔が少なくなります。