エレベーターの防犯カメラの映像。飲み会で誰かが撮った写真。美容室で頭を下げたときの合わせ鏡。きっかけは、たいてい自分の意思とは関係のないところからやってきます。「あれ、つむじってこんな感じだったっけ」。その日から、後頭部が気になり始めた人は少なくないです。やっかいなのは、つむじが自分の目では直接見えない場所だということ。見えないから確認できず、確認できないから頭の中で何度も再生する。この記事では、対処法を並べません。まず、自分のつむじの状態を落ち着いて記録するための手順を書きます。スマホでの撮り方、明るさと角度の決め方、そして比べるときのルール。判断そのものは、医療機関の仕事です。
つむじが気になる状態は、確認できないことが半分
前髪の生え際なら、鏡の前に立てば毎日見られます。良くも悪くも、状況は自分で把握できる。つむじはそうはいきません。合わせ鏡は左右が反転するうえ、手が塞がって髪をよけられない。結局よく見えないまま、「たぶん薄い」という印象だけが残ります。
この「よく見えないまま気にする」時間が、いちばん消耗します。判断材料がないので、考えても結論が出ない。人に聞くのも気が引ける。そのまま数か月が過ぎることもあります。
やることは単純です。見えないものを、見える形にする。スマホで撮って、画面で見る。それだけで、頭の中で膨らんでいたものが具体的な情報に変わります。実際より心配していたと分かることもありますし、記録しておいてよかったと後で思うこともあります。
つむじの形には、もともと個人差がある
撮った写真を見る前に、知っておいたほうがいいことがあります。つむじの見え方は、人によって最初から違うということです。
- 渦の巻き方:時計回りの人と、反時計回りの人がいます。
- 渦の数:ひとつの人が多いですが、2つある人もいます。2つあると中心が広がって見えることがあります。
- 渦の中心の抜け方:渦の真ん中は髪が四方に流れていくので、地肌が見えやすい構造です。これは以前からそうだった可能性があります。
- 位置:頭頂部の中央寄りの人もいれば、やや後ろや横に寄っている人もいます。位置によって、上から撮ったときの写り方が変わります。
- 髪質と毛の太さ:もともと細めの髪、直毛でぺたっとする髪は、地肌が透けて見えやすい傾向があります。
つまり、他人のつむじと自分のつむじを見比べても、あまり意味がありません。比べるなら、過去の自分です。昔の写真が残っていれば探してみてください。旅行先で誰かに上から撮られた写真、集合写真、卒業アルバム。意外と見つかります。
照明と髪の乾き具合で、見え方はかなり変わる
同じ頭でも、条件が変われば写真の印象は別物になります。ここを知らないと、たまたま条件の悪い写真を見て落ち込むことになります。
影響が大きいのは、この3つです。
- 光の向き:真上から強い光が当たると、髪の隙間に光が入って地肌が明るく写ります。スーパーやコンビニの天井照明の下、洗面所のダウンライトの下は、この条件になりやすいです。
- 髪の湿り具合:濡れた髪は束になって、地肌が見えやすくなります。シャワー直後に鏡を見て驚くのは、多くの場合これが理由です。乾いた状態とは分けて考えてください。
- 整髪料と分け目:ワックスで束感を出した直後や、いつもと違う位置で分けたときも、見え方は変わります。
だから記録は、条件を決めて撮ることが前提になります。条件がばらばらの写真を並べても、比較にはなりません。
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特別な道具はいりません。スマホ1台で撮れます。人に頼めるなら頼んだほうが早いですが、ひとりでも撮れる方法を書きます。
- 髪を乾いた状態にする。整髪料はつけない。いつもの分け目に戻しておく。
- 場所を決める。窓からの自然光が横から入る場所か、天井照明が正面上にある場所のどちらかに固定する。以後は毎回そこで撮る。
- スマホをインカメラにして、腕を頭の上に伸ばす。画面でつむじが中央に来る位置を探す。
- 頭は少しだけ前に倒す。倒しすぎると角度が変わって比較しづらくなるので、あごを引く程度でとどめる。
- つむじが画面の中央に入ったら、そのままシャッターを押す。連写にしておくと当たりが出やすいです。
- もう1枚、少し引いた画も撮る。頭全体が入る画があると、範囲の話がしやすくなります。
- アルバムに専用のフォルダを作り、日付が分かる形で入れておく。
ひとりで難しいときは、洗面所の鏡に背を向けて立ち、手鏡に映ったつむじをスマホで撮る方法もあります。少し歪みますが、位置さえ固定できれば記録としては使えます。三脚やスマホスタンドがあれば、タイマー撮影のほうが安定します。
比べるときは、条件をそろえる
写真を比べるときに大事なのは、枚数ではなく条件です。次の項目をメモに残して、次回も同じにします。
| そろえる項目 | 決め方の例 |
|---|---|
| 場所と光 | 「洗面所、天井照明のみ、夜」など固定する |
| 髪の状態 | 乾いた状態。整髪料なし |
| 分け目 | いつもの位置。前回と同じにする |
| 頭の角度 | あごを軽く引く程度。倒しすぎない |
| 距離 | 腕を伸ばしきった位置。ズームは使わない |
| 間隔 | 3か月に1回。カレンダーに入れておく |
間隔は空けたほうがいいです。毎日撮ると、光や寝ぐせの差にいちいち反応してしまいます。髪の変化はゆっくり進むものなので、短い間隔で見ても差は読み取れません。3か月に1回でも十分です。
撮った写真をどう使うか
ここが本題です。写真は、自分で診断するために撮るのではありません。相談する相手に見せるために撮ります。
つむじの状態がどういうものなのか、原因が何なのかを判断するのは医療機関の役割です。写真だけで自己判断して市販のものを試すより、状態を見てもらってから考えるほうが遠回りになりません。皮膚科という選択肢もあれば、AGAを扱う医療機関という選択肢もあります。違いは薄毛の相談は何科かを整理した記事にまとめています。
相談に持っていくときは、次の形にしておくと話が早いです。
- 気になり始めたおおよその時期を1行で書いておく
- 写真は日付順に並べておく。フォルダにまとめておくと出しやすい
- 撮影条件のメモも一緒に。「乾いた状態、同じ照明」と伝えるだけで十分
- 他に気づいた変化があれば書き添える(抜け毛の量、頭皮の様子など)
そして、相談は契約とは別のものです。話を聞いて、その日は持ち帰ってかまいません。その日に契約しなくていいという記事のほうも合わせて読んでおくと、身構えずに行けるはずです。
気になった原因のほうを知りたい人は、20代・30代で薄毛が気になる原因の記事も参考になります。ただし、当てはまるかどうかは自分では決められません。そこは見てもらう前提で読んでください。
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