「AGA 無料カウンセリング」で検索した人が、次に何を調べているか。だいたい決まっていて、「断り方」です。効果でも費用でもなく、行ったら断れなくなるんじゃないか、という不安。予約ボタンの前で止まる理由は、たいていここにあります。
この記事では、効果の話も治療の話もしません。当日そこで何が起きるのかと、契約せずに帰りたいときに何と言えばいいかだけを書きます。予約する前に読んでおくと、当日の心理的な重さがかなり減ります。
不安の正体は「効果」ではなく「断れないこと」
薄毛が気になり始めた人が最初にぶつかる壁は、情報の壁ではありません。調べれば情報はいくらでも出てきます。止まるのは、行動の一歩手前です。
そしてその一歩を止めているのは、たいてい次のどれかです。
- 行ったら、その場で契約させられそう
- 高い金額を出されたときに、断れる自信がない
- 「今始めないと手遅れです」と言われたら、揺らぐと思う
- そもそも、深刻に悩んでいると思われるのが恥ずかしい
どれも、髪の話ではなくコミュニケーションの話です。だから、髪の情報をいくら集めても解決しません。解決するのは、当日の段取りが事前に分かっていることと、断る言葉を先に持っていることの2つだけです。
当日の流れは、だいたい4ステップ
クリニックによって細部は違いますが、公開されている案内を並べると、流れはおおむね共通しています。
1. 問診票を書く
受付で紙かタブレットに記入します。聞かれるのは、現在の健康状態、薄毛が気になり始めた時期、いま使っているケア用品、これまでにAGA治療を受けたことがあるか、といったところです。ここで嘘を書くと、後の説明が噛み合わなくなります。正確に書いたほうが、自分の得になります。
2. 医師の問診・診察
頭皮や髪の状態を見てもらう工程です。マイクロスコープなどで頭皮を拡大して見せてくれるところが多く、自分の目で状態を確認できます。ここは情報を受け取る時間なので、何かを決める必要はありません。
3. カウンセリング(説明と見積もり)
治療の選択肢と、それぞれの費用の説明を受けます。金額の話が出てくるのはここです。そして、行く前にいちばん身構えておくべきなのもここ。ただし後述しますが、この場で答えを出す義務はありません。
4. 希望する人だけ、治療を開始する
ここが本題です。カウンセリングを行っているクリニックの案内には、「その場ですぐ治療を受ける必要はなく、治療内容や見積もりを持ち帰ることができる」と明記されているところがあります(ウィルAGAクリニックの案内など)。つまり「相談だけして帰る」は、想定外の行動ではなく、はじめから用意されている選択肢です。
この一点を知っているかどうかで、当日の緊張はかなり変わります。断るのは失礼な行為ではなく、順路のひとつだからです。
「無料」がどこまでかは、予約前に確認できる
もうひとつ、当日に慌てないための実務があります。「無料」の範囲は、クリニックによって違うということです。
カウンセリング自体を有料にしているところもありますし、カウンセリングは無料でも、血液検査は別料金というところもあります。これは隠されているわけではなく、たいてい公式サイトに書いてあります。ただ、書いてある場所が分かりにくいだけです。
だから、予約する前か、予約の電話・フォームの段階で、次の3つを確認しておくと確実です。
3つ目をあらかじめ聞いておくのが、地味に効きます。先に「持ち帰るかもしれない」と伝えてある状態で行くと、当日その通りにするだけで済むからです。その場で急に方針を切り出すより、はるかに楽になります。
断るときの言い方(そのまま使える3つ)
断りにくさの正体は、断る意思がないことではなく、言葉が用意されていないことです。その場で考えようとするから詰まる。だから、先に決めておきます。
1. いちばん無難で、いちばん強い
理由を説明していないのがポイントです。理由を言うと、そこに対する返答が返ってきて会話が続きます。理由を言わなければ、続けようがありません。失礼でもありません。
2. 金額で迷っているとき
金額が高いとは言っていません。順番の問題にすり替えているだけです。この言い方だと相手も引き下がりやすく、見積もりという具体的な成果物も手に入ります。
3. 押し切られそうなとき
「決めない」を、その場の判断ではなく来る前からの決定事項として置く言い方です。すでに決まっていることは、その場では動かせません。これは相手を拒絶する言葉ではなく、自分の判断の速度を守る言葉です。
3つとも共通しているのは、戦っていないことです。断ることを「勝ち負け」にすると疲れますし、態度も硬くなります。ただ順番を守りたいだけ、という姿勢のほうが、結果的にきれいに終わります。
その場で決めない、という判断の作り方
「持ち帰ります」と言えるようにするには、持ち帰ったあとに何を見るかも決めておく必要があります。ここが空白だと、結局その場で決めたほうが楽だ、という力学に負けます。
持ち帰ってから見るのは、この3つで足ります。
- 月々ではなく、続けた場合の総額。 月額表示は安く見えるようにできています。6ヶ月・12ヶ月で計算し直すと、判断が現実に戻ります。
- 診察料・検査料が別で乗るのかどうか。 治療費だけの見積もりだと、実際の支払いとずれます。
- やめたいときにやめられるか。 途中で中止した場合にどうなるのかは、契約前に確認しておく価値があります。
これを一晩置いてから見ると、当日その場で感じた「早くしないと」という圧が抜けます。抜けた状態で見て、それでもやりたければやればいい。抜けた瞬間にどうでもよくなるなら、それはその程度の優先度だったということです。どちらに転んでも、判断としては正しくなります。
行く前に決めておくこと
最後に、当日を軽くするために、行く前に決めておくことを整理します。準備はこれだけです。
- 今日は契約するのか、しないのか。 「話を聞いてから決める」は、決めていないのと同じです。「今日は決めない」と先に決めてしまうほうが、当日は圧倒的に楽になります。
- 出せる上限の金額。 月いくらまでなら生活が壊れないか。ここが決まっていれば、提示額が上か下かを見るだけで済みます。
- 断る言葉。 上の3つのうち、自分が言いやすいものをひとつ選んで、口の中で一度言っておく。それだけで当日の出方が変わります。
そもそもの話をすると、無料カウンセリングは「治療を始める場」ではなく「自分の状態を知る場」として使えます。知ってから決めるのと、知らないまま気にし続けるのとでは、日々の消耗量がまったく違います。
そして、これは繰り返し書いていることですが、相手が見ているのは毛量そのものではありません。気にしている状態のほうです。自分の状態を把握している人は、そのことで消耗しません。消耗しなくなると、表情と姿勢が戻る。戻ったところは、ちゃんと伝わります。
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