カウンセリングを受けてきた人の話を聞いていると、困りごとの中身はだいたい似ています。金額そのものより、聞いていた話と、あとから届いた書類の中身がずれていたという形のほうが多い。しかも、その場では気づけないことがほとんどです。説明は丁寧で、時間も十分にあって、それでもずれる。理由は単純で、口頭の説明は要点だけ、書面はすべて書いてあるからです。この記事では、契約書や同意書のどこを見て、何を声に出して聞けばいいのかを6項目に整理します。効果の話は扱いません。契約実務の確認手順だけの話です。
口頭の説明ではなく、書面で確認する理由
カウンセリングの場は、思っている以上に情報量が多いです。頭皮の状態の話、進み方の話、選択肢の話、費用の話。そこへ「今日から始めるとこうなります」という具体的な数字が出てくる。人の記憶は、こういう場面で細部から落ちていきます。
一方で、あとから問題になるのは細部のほうです。何か月ぶんの契約なのか、途中でやめたときにいくら戻るのか、更新は自動なのか。これらは口頭では「そのときはご相談ください」で流れやすく、書面には条項として書かれていることが多い。だから、聞くのではなく読む。 読んで分からなければ、その条項を指さして「これはどういう意味ですか」と聞く。この順番にするだけで、確認の精度がかなり変わります。
もうひとつ。自由診療の契約では、条件を事前に書面で示す取り扱いが求められている場合があります。医療機関によって様式も呼び名も違い、「同意書」「治療計画書」「契約書」「重要事項説明書」などと呼ばれます。名前が何であれ、金額と期間が書いてある紙が手元にあるかどうかを見てください。口頭だけで進みそうなときは、書面をもらえるか尋ねて構いません。
①総額と内訳が、書面に数字で書かれているか
最初に見るのは金額です。ただし「月◯◯円」ではなく、総額から見ます。月額表示は分かりやすい反面、何か月ぶんを前提にした数字なのかが表示から抜けやすい。まとめて申し込んだ場合の単価が月額として書かれていることもあります。
そのうえで、内訳が分かれて書かれているかを確認します。以下の分け方で聞くと、比べられる形になります。
| 見る欄 | 書面で確かめたいこと | ずれやすい点 |
|---|---|---|
| 総額 | 契約全体でいくらか。税込か税別か | 月額だけが大きく書かれ、総額が小さい欄にある |
| 期間 | その総額が何か月ぶんか | 「初回価格」が何回目まで続くか書かれていない |
| 処方の中身 | 1種類か、複数の組み合わせか | 組み合わせが変わると金額も変わる点が口頭のみ |
| 支払い方法 | 一括か分割か。分割なら手数料はいくらか | 分割手数料が総額の外にある |
薄毛の相談は自由診療となることが多く、費用は各医療機関が独自に定めています。ここで扱う金額は、各医療機関が公開している料金表をもとにした目安であり、公定価格ではありません。 同じような内容でも医療機関ごとに差が出るのは、そのためです。相場の考え方そのものはAGA治療の費用相場は?カウンセリングで聞いておきたい5つのことのほうで整理しています。
②期間と回数の縛りがどうなっているか
次に期間です。ここは3つに分けて読みます。
- 契約期間は何か月か。 6か月、12か月といった単位で書かれていることが多いです。
- 最低利用期間や最低回数の定めがあるか。 「◯回までは解約できない」「◯か月未満での解約はできない」といった条項があるかどうか。
- その期間の途中で、内容を変えられるか。 量を減らす、間隔を空ける、いったん休むといった変更の余地があるか。
2番めが、いちばん見落とされます。月額の安さで選んだのに、まとめ払いが前提で途中変更ができない、という形は起こりえます。安いほうが縛りが長い、という組み合わせも珍しくありません。単価と縛りはセットで見る。 これだけでも、比較の質は上がります。
なお、期間が長いこと自体が悪いわけではありません。長期のほうが単価が下がる設計は一般的です。問題になるのは、その期間を続けられるかどうかを自分で判断していない場合だけです。転勤の予定、収入の見通し、生活の変化。そういう自分側の事情と並べて考えます。
髪のことが気になる人へ|まず"知るだけ"の無料カウンセリングをチェック※AGAの一般情報。相談だけ・無料の窓口を紹介/広告を含みます③中途解約の条件と、精算のしかた
続けられなくなる理由は、あとから出てきます。転居、体調、家計。そのときにどうなるかが書かれている条項を、契約の前に読んでおきます。見るのは次の4点です。
- 解約できる条件。 いつからいつまで、どういう場合に申し出られるか。
- 申し出の方法。 電話か、書面か、アプリか。窓口と受付時間はどこに書かれているか。
- 返金の計算方法。 未使用ぶんが戻るのか、使った回数ぶんを差し引くのか。差し引く際の単価は、まとめ払いの単価ではなく通常単価で計算される場合があります。
- 手数料の有無。 解約手数料、事務手数料といった名目で差し引かれるものがあるか。
3番と4番の組み合わせで、戻る額はかなり変わります。「途中でやめても大丈夫ですよ」という説明だけでは、この計算までは分かりません。数字がどう出るのかを、書面の条項で確かめるのが確実な進め方です。分からなければ「たとえば3か月で解約したら、いくら戻る計算になりますか」と、具体例で聞いてしまうのが早いです。
④自動更新・定期配送と、⑤追加費用
4つめは、更新と配送の形です。オンラインでのやり取りが中心になる場合、定期配送の仕組みになっていることがあります。ここで見るのは3つ。
- 自動更新の条項があるか。 期間満了で終わるのか、申し出がなければ続くのか。
- 次回発送の何日前までに連絡すれば止められるか。 期限を過ぎると次回ぶんが発送されて課金される設計は一般的です。
- 停止の連絡先。 マイページで完結するのか、電話が要るのか。
5つめが追加費用です。総額の外に置かれやすいものを挙げます。初診料、再診料、血液検査などの検査費用、送料、決済手数料、キャンセル料、そして薬以外に案内される品目の代金。「この金額のほかに、かかるものはありますか」と一度まとめて聞き、答えを書面のどこに書いてあるかまで確認します。書面に見当たらない費用が口頭で出てきたら、そこはメモに残しておきます。
ここまでの内容は、オンラインで進める場合も基本的に同じです。オンライン特有の流れはAGAのオンライン診療とは?対面との違いと向いている人にまとめました。
⑥説明された内容と、書面が一致しているか
最後の項目は、他の5つを束ねるものです。カウンセリングで聞いた話と、目の前の書面が同じことを言っているか。 ここだけは、その場でしか確かめられません。
やり方は簡単です。説明を受けている間に、金額・期間・解約の3点だけメモを取る。話が終わったら、書面の該当箇所を自分で探して、メモと突き合わせる。違っていたら、その場で聞く。言い方は「メモだと6か月と書いたのですが、こちらは12か月になっていますね」で足ります。責める言い方をする必要はなく、確認として尋ねれば普通に答えが返ってきます。
そして、ここが着地点です。その場でサインしなくて構いません。 書面を持ち帰って、落ち着いた場所でもう一度読む。この進め方は失礼にあたりません。「持ち帰って検討します」「今日は決めずに帰ります」と伝えれば十分です。当日の断り方に不安があるなら、AGAの無料カウンセリングは、その日に契約しなくていいに具体的な言い回しを並べてあります。
持ち帰ったあとにやることは3つだけです。1つめ、総額を月数で割って、自分の月の支出に置いてみる。2つめ、解約の条項をもう一度読む。3つめ、同じ条件でほかの医療機関にも聞いてみる。比べ方の軸はAGAクリニックの選び方|比較すべきは価格だけではないのほうが詳しいです。
なお、髪の量とは別に、頭皮にかゆみ・赤み・痛み・急に抜ける部分があるといった症状が出ている場合は、契約の検討より先に皮膚科などの医療機関で診てもらってください。どの窓口が合うかは薄毛の相談は何科?皮膚科とAGA専門クリニックの違いを整理したで整理しています。
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